
転んだりして傷ができるとその部分には『かさぶた』ができますよね。あのかさぶたって剥がしてはいけないというのは聞いたことがあると思いますが、あれってどんな仕組みでできているかご存知でしょうか。
また、不思議なことにかさぶたができるとその部分やその周辺も痒くなりますよね。あれのせいで引っ掻き回してそこから出血をした方もいるのではないでしょうか。そして、かさぶたがなくなる期間も気になるところです。
この記事ではそんな不思議だらけの『かさぶた』の疑問についてまとめてみました。
かさぶたって?

かさぶたには体が傷ついた時に出る血を止める役割があります。その役割の中には、傷ついた箇所からばい菌などが侵入するのを防ぎ、さらに化膿などで悪化するのを防いでくれます。また、かさぶたを指標にして怪我が治っているかの判断ができます。
- 出血を止める
- ばい菌などの侵入・化膿を防ぐ
- かさぶたを指標にして怪我が治っているかの判断ができる
しかし、傷口はなるべく乾かすように促されていた(血を固まらせてかさぶたにするため)考え方は近年では違ってきており、かさぶたができるより前に湿潤状態を保持させる方が皮膚の自然治癒能力を最大限に活かすことができ、傷の治りが早く傷跡も目立ちにくいということが解ったとされています。
かさぶたができる仕組み

出血をすると血を固めるために活性化された『血小板』という物質が分泌されます。この血小板が損傷した傷口を塞ぐために傷口に集まり凝固が始まります。このことを『血小板止血』と呼びます。
そして、血小板が空気に触れることによって傷口に蓋をします。これが『かさぶた』になるというわけです。
この蓋の正体が学校でも勉強した『フィブリン』という物質です。このフィブリンは体の内側、血小板と血管の間の部分に蓋をして内側から出血を止めてくれる役割をしてくれています。
かさぶたはなぜ痒くなる?

かさぶたができると不思議なことに、かさぶたができた箇所・その周辺がかゆくなってしまいます。そのかさぶたを掻いて、そこから出血してしまったこともあると思います。これにもしっかりと原因があります。
かゆみというのは体を守る防衛反応の一つとされています。傷ができるとその周辺に『ヒスタミン』という物質が増えて傷を治すために活動をします。
ただ、傷を治すためなら良いのですがこのヒスタミンは神経にも作用してしまいます。神経に作用した結果、かゆみが起こってしまうというわけになります。このかゆみは傷を治すのには全く関係ないのですが、結果的には傷を治すためには切っても切れない関係になっています。
かさぶた状態はどのくらいの期間?

かさぶたができた箇所は見た目があまり良くないので早く治って欲しいところですよね。次はどのくらいの期間で無くなるのかみていきましょう。
傷の具合や体の状態にもよると思いますが、1週間から〜2週間と言われています。実際に私もかさぶたがどのくらいの期間で無くなるのか観察したところ、10日ほどでなくなりました。その辺りから自然と剥がれますので安心してください。
かさぶたを早く治すためにも引っ掻いたりしてかさぶたを剥がすのは止めましょう。剥がれた結果、治るのにさらに時間がかかってしまったり、皮膚に跡が残ってしまう場合もあるようです。かゆいからといって掻かずにしっかりと我慢しましょう。
かさぶたと言えば・・・

話は変わりますが、かさぶたと言えば金色のガッシュベルの『カサブタ』ですよね。カラオケではお世話になっています。本当に全然関係ない話なのですが、小さい頃は『きんいろのガッシュベル』だと思っていました。
まとめ
人間の体って不思議なことだらけですね。この記事をまとめますと下のようになります。
- かさぶたは体が傷ついた時に出る血を止める役割やばい菌の侵入を防ぐ役割がある
- かさぶたの正体は『血小板』と『フィブリン』
- 痒くなる正体は『ヒスタミン』
- 治るのは個人差があるが1週間から〜2週間
- カサブタは神曲
かさぶたは掻いてしまいがちですが、我慢して早く治るように、そして跡が残らないようにそっとしておきましょう。